スクールダイアリー

12月15日(火) 全校集会アドヴェントの話から②

 

クリスマスの物語であるイエス誕生の話は、新約聖書のマタイとルカの二つの福音書に登場します。お母さんのマリアが天使ガブリエルからお告げを受け、赤ちゃんを身籠った奇跡の出来事が書いてあります。お告げの場面は、皆さんが宗教の授業で習ったアヴェ・マリアの祈りの言葉です。「恵みに満ちた方、主はあなたと共におられます。あなたは女のうちで祝福され、ご胎内の御子イエスも祝福されています・・・」という前半の部分になります。救い主イエスの誕生は、神様から与えられた恵みとして語られています。

実は、アヴェ・マリアの祈りは、クリスマスと大変つながりが深いのです。オペラでも有名なグノーのアヴェ・マリアなどの曲や歌がその場面のイメージなのでしょう。それをイメージすると、神聖な雰囲気を感じることができるのではないでしょうか。今年の本校でのクリスマスお喜びの会では、そのような場面も含め、有志の皆さんに演じてもらう予定です。

聖書を読むと、クリスマス物語には、臨月を迎えたマリアが、人口調査のために夫ヨセフの故郷まで旅をする物語や、星の行方を追って東方の三博士がイエスを訪れる物語、また、貧しい羊飼いたちが天使に導かれて救い主の誕生に招かれる物語など、色々な物語がバラエティにあります。それらの物語は、それぞれの登場人物たちの「信仰」に結びついています。

さて、クリスマスは毎年繰り返され、同じように感じます。一方で私たちは日々成長し、変化しています。本校でも今年もクリスマスを迎えます。新型コロナ禍の中でいつもと違いますが、成長する私たちに必要な何かを発見出来たらと願っています。それは、マリアが天使ガブリエルからお告げを受けて、自らの運命を受け止めた決意のように、私たちにも何かに心に決める気づきとなるかもしれません。受け止めたマリアの言葉を「Let it be」と言う人もたくさんいます。運命を受け止めて、前向きに前進する勇気が、私たち一人ひとりに与えられますようにと願います。コロナ禍であるからこそ、なおのことそう願います。

明後日のクリスマス行事で、皆さんが感じて学んだと実感すれば幸いに思います。来週の金曜日から冬休みとなりますが、残り一日一日を大切に丁寧に過ごしましょう。

(写真は、2008年撮影のものです。)